Shopifyとマネーフォワード クラウド会計を連携する方法(2026年版)

マネーフォワード クラウドの「Shopify」データ連携は終了しています。いま取れる選択肢は3つあり、それぞれ手間と、仕訳が崩れやすい箇所が違います。「毎月CSVを作って取り込んでいる」状態から抜けたい方向けに整理しました。

最終更新: 2026年10月

まず、いまの状況

マネーフォワード クラウドは「重要なお知らせ」(2023年6月14日付)で「Shopify」とのデータ連携終了を告知しています。そのため現在、Shopifyの受注データをマネーフォワード クラウド会計へ自動で流し込む公式の連携機能はありません。

「マネーフォワード Shopify 連携」で検索すると、いまも終了のお知らせと「CSVで対応してください」という記事が並びます。ただ、実務として取れる選択肢は次の3つです。

方法毎月の手間崩れやすいところ
手入力 注文数に比例して増える 転記ミス。件数が増えると現実的でなくなる
CSVを作って取込 毎月の書き出し・整形・取込 同じ期間を2回取り込むと売上が二重計上になる。税率別の内訳を自分で作る必要がある(手順は下記)
連携アプリで自動記帳 初期設定のみ(勘定科目・税区分の対応づけ) アプリが作る仕訳の中身。ここが本題なので下で詳しく書きます

CSVで取り込む場合の手順

アプリを使わずに対応する場合は、Shopifyから書き出したデータを、マネーフォワード クラウド会計の「仕訳帳」インポート形式に組み替えて取り込みます。

  1. Shopifyからデータを書き出す:注文と返金は管理画面の「注文」からCSVで書き出せます。入金額と決済手数料は、Shopify Paymentsの入出金の画面で確認します。
  2. マネーフォワード側のサンプルフォーマットを取得する:「会計帳簿」→「仕訳帳」→「インポート」で「仕訳帳」を選び、「サンプルフォーマットをダウンロード」から取得します。取り込みには、このサンプルフォーマットを使います。
  3. 仕訳の形に組み替える:「取引日」(yyyy/MM/dd形式)「勘定科目」「金額」は必須です。税率別に分けるなど1つの取引を複数行にする場合は、同じ取引No・取引日を付けて貸借の合計を一致させると、1つの複合仕訳として登録されます。
  4. インポートして内容を確認する:「仕訳帳(CSVファイル)のインポート」画面でファイルを選んでインポートし、確認画面で内容を見てから保存します。

CSV取込でつまずきやすい点

  • 税区分は名称の完全一致:マネーフォワード側に設定されている税区分の「正式名称」または「省略名」と完全に一致していないと取り込めません。
  • 取り込むたびに新しい仕訳になる:インポートは登録済みの仕訳を更新せず、毎回新規に登録します。同じ期間を2回取り込むと二重計上になるので、取り込んだ期間を記録しておきます。
  • 会計年度の外の日付は取り込めない:年をまたぐ分は、対象の会計年度に切り替えてから取り込みます。

手順はマネーフォワード クラウド会計のサポートページ「『仕訳帳』をインポートする」に基づいています(2026年10月確認)。画面の名称は変わることがあるため、最新の手順は同ページでご確認ください。

自動化する前に決めておくこと

連携そのものより、どういう仕訳を作るかのほうが後から効いてきます。自動化してから気づくと、記帳済みの分をすべて直すことになるためです。最低限、次の4つは先に決めておくと安全です。

1. 入金額を売上にしない

Shopify Paymentsの入金額は、決済手数料を差し引いたあとの金額です。入金額をそのまま売上高に計上すると、手数料の分だけ売上が小さくなります。売上は売上高として計上し、決済手数料は費用として別に計上します。

さらに、月末の売上は翌月の入金に乗るため、入金と売上は期間もずれます。売上の計上と入金の消込は別の処理として扱うのが素直です。

2. 税率ごとに分ける(10% / 8% / 対象外)

合計金額だけを1本の仕訳にすると、税率別の内訳が帳簿に残りません。食品と雑貨のように8%と10%が混在する注文があると、あとから消費税の集計をやり直すことになります。

按分(合計を比率で割る)ではなく、明細ごとの実額で分けるのが確実です。詳しくは軽減税率8%が混ざる注文の仕訳に書きました。

3. 返金は「対価の返還等」で計上する

返品・キャンセルによる返金は消費税法上「対価の返還等」にあたり、通常の課税売上をマイナスで計上するのとは消費税申告書の記載欄が変わります。返金用の税区分(課税売上返還 10% / 8%)を使う前提で設計しておきます。

また、返金を計上した時点ではまだ現金は出ていません。貸方を売掛金にすると売掛金が実態より減るため、未払金(返金債務)で受けておき、入金から差し引かれたときに取り崩す形が扱いやすいです。

4. 計上日を決める(出荷日 / 注文日)

税務上は引渡日(出荷日)基準が原則です。出荷日基準にすると、支払い済みでも未出荷の注文はまだ計上されません。分割発送は発送ごとに分けて計上します。ダウンロード販売など注文と同時に提供が終わる商品は注文日が適する場合があります。

ここに書いたのは実務でよく問題になる箇所の整理であり、税務判断ではありません。どの処理を採用するかは顧問税理士にご確認ください。

アプリで自動化する場合の進め方

私たちが開発している 仕訳ブリッジ は、上の4点をそのまま設定項目にしたShopifyアプリです。実際の流れはこうなります。

  1. マネーフォワード クラウド会計にOAuthで接続する(接続時に事業者を選びます)
  2. 勘定科目・税区分を、マネーフォワード側のマスタから選んで対応づける
  3. 記帳プレビューで、実際に送られる仕訳の借方・貸方・税区分を1件ずつ確認する
  4. 内容に納得できたら記帳する。自動記帳は、自分でONにするまで動きません

記帳したあとも、仕訳履歴から取消(マネーフォワード側の仕訳も削除)ができます。期間を指定して会計ソフト側に実在する仕訳と突き合わせ、記帳漏れや金額の不一致を検出する画面もあります。

freee会計にも同じ仕組みで対応しています。freee・マネーフォワードのどちらも使っていない場合は、弥生会計の仕訳インポート形式(CSV)で出力できます。

よくある質問

マネーフォワードとShopifyの連携は終了したのですか

マネーフォワード クラウドは「重要なお知らせ」(2023年6月14日付)で「Shopify」とのデータ連携終了を告知しています。以降、公式の自動連携は提供されていないため、手入力・CSV取込・サードパーティアプリのいずれかで対応することになります。

入金額をそのまま売上に計上してもよいですか

入金額は決済手数料を差し引いたあとの金額なので、そのまま売上に計上すると手数料の分だけ売上が小さくなります。売上は売上高として計上し、決済手数料は費用として別に計上します。

売上の計上日は注文日と出荷日のどちらにすべきですか

税務上は引渡日(出荷日)基準が原則です。ダウンロード販売など注文と同時に提供が終わる商品は注文日が適する場合があります。どちらを採用するかは顧問税理士にご確認ください。

アプリを使わずにCSVで取り込めますか

取り込めます。マネーフォワード クラウド会計の「仕訳帳」インポートで、同社のサンプルフォーマットに沿ったCSVを取り込みます。取引日・勘定科目・金額が必須で、税区分は設定済みの名称と完全に一致させる必要があります。インポートは毎回新規登録になるため、同じ期間を2回取り込まないよう注意してください。

過去の注文をさかのぼって記帳できますか

仕訳ブリッジでは、記帳プレビューの対象期間でさかのぼれます(プランにより過去30日〜1年)。すでに手で記帳した分があると二重計上になるため、記帳する前にプレビューで件数と内容をご確認ください。